Jun 29, 2011

NTT docomo "Xylophone"

カンヌ広告祭2011。

今年もネットメディアを盛り上げてくれた。か、どうかはわからないが、少なくとも僕のRSSをチアリーダーの如く盛り上げてくれた。

そんな中で感じたこと。

以前、僕の友達が自身のブログ上で、「BGMというものは大切だ」ということを書いていたのだが、その先を感じさせてくれたのがこれではないかと。




















NTT docomoの"Xylophone"だ。Film部門でシルバーを受賞した作品。

動画を見てもらえればわかると思うのだが、ノーナレーションかつノーBGMな作品である。しかしながら、動画の中で音楽が生成されていっている。

音楽や画像などといった用意したものを組み合わせるのではなく、その場で作り出す仕組み。それを是とさせるのは、ナレーションとBGMが省かれているだけでなく、ロケーションも森林という静寂の中、ということ。これによって、視聴者の注目は動画の動きとそこから生まれるメロディーに集中する。

動画再生中も動画そのものが未完成で作られ続けていて、その作成者は動画の視聴者なのではないだろうか。いわば“動的なCM”だと思う。

作ったものをそのまま見せるだけでは不足している。接触時に新たな“動き”がなければならない。

BGMに関してだけではなく、もう1つ上のレベルの気づきを提供してくれたように感じている。

Jun 22, 2011

MARKETING BOOKS

通説的に言われるのが「マーケティングとは売れる仕組みづくりである」ということ。

しかしながら、マーケターの端くれとも言えないが、
曲がりなりにも大学でマーケティングを専攻している僕からすれば、
そんな簡単に一言で片付けられるのは甚だ遺憾だ。

そこでマーケティングとは何か?という命題に答えてくれるのがこれだ。
『コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント』

















マーケティングの父と謳われるフィリップ・コトラー氏が、
マーケティングの1から10までを体系的にまとめあげた、
いわばマーケターのバイブル的書籍の一つだ。

マーケティングという言葉を扱う以上、必読であることは間違いないのだが、
なにせこの本、値段もさることながら、使われている言語表現が異常にややこしいことと、
この分厚さゆえに、早々にギブアップしてしまう可能性が極めて高い。

そんなコトラーの主張の最も胆になっているエッセンス、
「ソーシャル・マーケティング」の部分とその他の超基本知識をおさえた、
マーケティング弱者の目に非常に優しい本がこれだ。
『コトラーが教えてくれたこと〜女子大生バンドが実践したマーケティング』

















これは巷で話題の「もしドラ」のコトラー版と考えてもらっていいだろう。
ストーリー調になっていて、マーケティング用語に距離感を感じる方でも
サクッと読めるお手頃マーケティング本だ。

冒頭で述べた「マーケティングとは売れる仕組みづくりである」と短絡的に考えてしまっている方や、「ソーシャル・マーケティング?何それ、おいしいの?」状態の方にとってのマーケティングの入り口としては最適で、一読するといいのではないだろうか。

最後にこれだけは言わせていただきたい。

『コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント』の監修を務めていらっしゃる
恩蔵直人教授。
一度でいいので僕を飲みに連れていってください。お願いします。

Jun 20, 2011

50 Unique Business Cards

何でもかんでもデジタルでやってしまえばいいというものではない。

適材適所。使うべくところで使うべくものを使うということは最も効率的であり、
尚かつしなやかだ。

今回のこれ、「50 Unique Business Cards」なんてまさにそれが表れている。
50 Unique Business Cards













これ、例えばiPhoneで名刺交換したら(Bumpのような要領で)面白いだろうか?
あるいは効率的だろうか?

答えは否だろう。

アナログの名刺を用いることで、触って、かざして、見て、
というようなかたちでいろんな感覚から楽しむことができる。
さらにはそれによって初対面で相手の心を少なからず掴むことができるだろう。

デジタルを使うことで、時間をはじめとした諸々のコストを短縮化させることができたとしても、それは必ずしも局面に対して効率的ではない。

このアナログの活きる道筋を明確にしない限り、
デジタルの適用は無価値の産物を生み出すばかりなのだろうと思う。

それにしても。

こんな名刺つくりたいなあ。

Jun 18, 2011

Discover Apps

iPhoneユーザーのみなさん、iPhone購入当初はトキメキさえ覚えていたのにも関わらず、
最近ではアプリケーションを探すことすら億劫になってきていないだろうか?

かくいう僕もiPhoneユーザー5,000万人の内の一人なのだが、
アプリの使い方も惰性になってきた上、
そもそもほとんどアプリを検索する機会が少なくなってしまった。

しかしながら世の技術とは凄いもので、
「これならばアプリ検索そのものを楽しむことができるのでは?」
と思わせてくれるアプリ検索をするためのアプリが登場した。

それが「Discover Apps」だ。



上の動画はDiscover Appsの動作状況をそのまま載せたものだ。

まずお気に入りのアプリケーションを1つ見つけると、
それに類似するアプリケーションが次々に表示される。
その中から1つを選択するとまた次々に類似するアプリケーションが.....
といった感じで、アプリケーションのネットワークが瞬く間に広がっていくのである。

アプリケーションのネットワークを探検している途中で、
気になるアプリケーションを見つけた際には、
アプリケーションの説明、スクリーンショット、評価などを
チェックできるということは当然ながら、
twitterやFacebookなどで友人に共有することもできるのだ。

そんなことよりも何よりも、触っていてドキドキする。
アプリケーションを操作する手が動き続けてしまう。

作成元のDiscover曰く、
創業以来ユーザーエクスペリエンスにファーストプライオリティを置いているのだそうだ。
その真骨頂がまさにDiscover Appsに現れているように思える。

とにもかくにも、このアプリケーションを是非とも触ってみてほしい。
他に僕から言うことは何もない。

Jun 14, 2011

THE BURNING HOUSE

先日、NHKで『スタンフォード白熱教室』を視たのだが、
それがとにもかくにも面白いの一言に尽きるものだった。

内容は「相手(隣で一緒に授業を受けているクラスメイト)のニーズに合った名札を作りましょう」というもの。
画用紙、はさみ、ペンといったあらゆる道具が用意されていて、
それらを自由に使って学生が名札を作るのだ。

これ、何が面白かったかというと、
「相手(隣で一緒に授業を受けているクラスメイト)のニーズに合った名札を作りましょう」というフレームが提示されるだけで、
物凄い巧みなコミュニケーションが授業の中に生まれていた、ということ。

つまりは、良質なフレームを提示することで期待以上の何かが誘発されるのではないか、
ということがいえるのではないだろうか?

そんな中で出会ったのがこのブログだ。
The Burning House









これは『The Burning House』という写真投稿ブログだ。

しかし、ただ写真をやりたい放題投稿するわけではない。

「もしも家が燃えたら、あなたは何を持っていきたいですか?」
というフレームが1つだけ提示されているのだ。

このサイトは僕にとってセンセーショナルだった。
安っぽい言い方ではあるが、まず何よりオシャレ。
そして、他人のバッグの中を覗き見しているかのようなスリルと本能的な興味がある。
たった1つフレームを提示するだけのことで、これだけ美しくワクワクドキドキするサイトに仕上がる。

このことはWebに身を置く限り重要なのではないかと考えている。

インターネットによって広範囲にアプローチをかける場合、
フレームというのは単に“限定する”という意味合いを超えた可能性を
含んでいるのではないだろうか?

Jun 11, 2011

INODA COFFEE

僕はいつも家では珈琲を自分でドリップして淹れるのだけど、
それが一日の中で何より至福の時だ。

自分好みの味を自らの手で作り出すこと。
料理も同じ要領ではあるけれど、いささか時間がかかる。
それに比べて珈琲は(こう言っては難だが)お手軽。
必要な用具も、サーバー・ドリッパー・フィルター・メジャー・ケトルくらいなもので、
さほどこだわらなければ¥10,000以下で調達できる。

もちろん自分好みの味を再現するには、『淹れ方』ももちろん重要ではあるのだが、
『豆』も重要だ。
ところが珈琲豆の種類は世の中に溢れかえっている。
そんな中から至極の品々を選び出し、さらにはブレンドする。
これではお手軽さのかけらもなくなる。

そこで、手軽に良いものが手に入れられるのが、INODA COFFEEだ。

INODA COFFEE 『アラビアの真珠』











INODA COFFEEの豆はすでにブレンド済みではあるのだが、そのブレンドが絶妙。
全6種類のラインナップが展開されており、選ぶこともさほど億劫ではないだろう。
また、オンラインでも購入することができ、
「珈琲豆買うためにわざわざ出かけるのもなぁ...」という方でも購入の障害はない。
(オンライン購入はこちら

非常に「お手軽」な珈琲豆だ。

僕も以前までは自分で豆をブレンドして淹れていたのだが、
INODA COOFFEEの魅力を知ってからは、ほとんどINODA COFFEEに依存しっぱなしだ。

「趣味が無い」 そう感じられている方にこそ、オススメしたい。

INODA COFFEEで感じる至福の瞬間。

Jun 10, 2011

RHODIA



アウトプットの機会を求めてブログを開設する。


さて、タイトルにもある通り「RHODIA」について話したい。












これ、上画像のように方眼になっているのだが、
真っ白のプレーンなタイプ、ラインのタイプ、家計簿、アドレスブック、
様々な用途に合わせたラインナップがある上に、
サイズも手のひらサイズからA4サイズまで多種多様に存在する。


MOLESKINEもサイズ・用途ともに様々なラインナップを用意しているが、
RHODIAのそれは、MOLESKINEの比ではなく、価格も大幅に安い。


極めて消費者に優しいメモ帳と言えるだろう。


その中でも何より使いやすいのが、方眼のタイプだ。
何を、どのように、どれくらい書くのかという制限が一切ない。
いわば書くという作業において、“究極の選択の自由”が与えられている。


まさに個人の自由の領域が広がっている現代にフィットしたメモ帳だろう。